測量技術の大革命「3次元レーザースキャナー」

 

3次元レーザースキャナは、センサからレーザーを放射状に照射してレーザーが帰ってくるまでの時間差から算出される距離と照射させるミラーの角度からすべてのポイントの3次元座標を取得します。よって計測対象の表面形状をターゲットを用いることなく高密度な点(3次元座標値)の集合として高速で取り込むことが可能です。また、1箇所からだと計測することのできない測定物の裏側や比較的広範囲なエリアであってもセンサの位置を変え複数のスキャンデータを簡単に精度よく合成することができます。必要に応じて専用のターゲットを用いてスキャンデータを公共座標系に変換させることも容易に可能です。
 さらにスキャンデータは、計測表面の色や材質によって変化するレーザーの反射強度によって表示色を変更させたり、デジタルカメラによって撮影された実際の色を反映させることなどができ、視覚的な訴求力をも兼ね備えています。
・従来の測量に比べ、短時間で測定でき、観測者も少なく済むため、コストの大幅削減が実現します。
・従来、危険で近寄れない場所も、正確に測定することが出来ます。(測定距離は100m前後まで)
・点群データから、平面図、立面図、横断図、縦断図などあらゆる図面を容易に作成することが出来ます。
・GISへの移行、さらに高度な3DGISへの発展を容易に、安価に行うことが出来ます。

トンネルの計測例

3次元レーザースキャニングシステムはトンネル内の内空形状や覆工コンクリートの疲労、老朽化した内部設備の交換作業時に必要な詳細寸法を3次元で確実に取得することが出来ます。内空断面の経年変化を計測することにより変状の有無を確認したり、照明等の内部設備の建築限界を詳細に照査する事が可能です。

文化財の現状計測データ

現代に受け継がれた貴重な文化財の現状寸法をデジタルデータ保存するアプローチは、3次元レーザースキャナーにより確実に世界中に普及しつつあります。スキャニングされたデータは、今後の改修工事や破損等の復旧対策時に既設寸法を忠実に再現する基礎データとして後世に渡すことが可能です。

今後の課題はいかに効率良く、安価に維持管理を行うかが問題です
それを実現するのが沖下測量が提案する「3次元レーザースキャナー」です

橋梁台帳附図更新例

既存の橋梁台帳の記載内容は下図に示すように復旧対策、改修対策に使用するには不十分な記載内容で管理されているのが現状です。また、架橋後50年を経過し、更新期を迎えた橋梁の補修・補強設計が全国的に求められており、橋梁一般図等の再整備が必要となってきています。

法面計測例

急傾斜法面や災害復旧の対象となるような法面では、測量作業員が直接現地に立ち入ることは多くの危険性を伴う場合があります。3次元レーザースキャナ−は、離れた位置から地形の3次元データを取得し、これを汎用3次元CADを経由して簡単に平面図、横断図に加工することが可能です。また、これらの法面は定期的な観測を行うことにより、様々な変状の経過を観測できるため、崩壊等に対する予防保全データを詳細に取得することが出来ます。

次世代測量

対象エリアを3次元計測しておくことにより、必要な位置の地形や構造物の形状及び詳細寸法を簡単に測量することが出来ます。また、測量するデータは、スキャニングした多量のデータ群から、あたかも現場にいる感覚で最適な位置のデータを選択することができます。